「無線越しにしか繋がれない相手と、本当に理解し合えるのか?」 この疑問を、プレイヤーはゲームを始める瞬間から突きつけられます。Total Mayhem Gamesが手がけた『We Were Here Together』は、単なる協力パズルゲームではありません。南極の極寒の地に佇む呪われた城「キャッスルロック」を舞台に、二人の救助隊員が無線機だけを頼りに、観察力とコミュニケーション能力を極限まで試される体験型アドベンチャーです。
シングルプレイは存在せず、必ず二人でプレイする必要があります。マイク必須、インターネット接続必須。お互いの視界が完全に分かれているからこそ生まれる「伝える」「聞き取る」「信頼する」という行為が、ゲームの核心です。クリア時間は平均6〜8時間程度。パズルの難易度は徐々に上がり、後半では時間制限やミス即死の緊張感が加わります。シリーズの魅力である「言葉で世界を共有する」体験を、より深く、よりシビアに味わえる作品です。
この記事では、ゲームの全体像から各チャプターの攻略ポイント、コミュニケーションのコツ、エンディング分岐、実績回収までを徹底的に解説します。ネタバレを避けたい方は、必要な部分だけ読んでください。ただし、詰まったときに役立つ具体的な手順とヒントを中心にまとめているので、困ったときの頼れる相棒として使ってください。

ゲームの基本情報と魅力
『We Were Here Together』は2019年にリリースされたシリーズ第3作(正確には『We Were Here』『We Were Here Too』に続く本格続編)。プレイヤーは遭難した探検隊の救助を任務とする二人組。雪原の小屋から始まり、廃鉱山、霧の渓谷、中世の城へと進み、最終的に城の深部で「ジェスター」と呼ばれる存在と対峙します。
最大の特徴は、視点の完全分離です。一人が扉の向こうや別の部屋、別の高さにいる状況がほとんど。相手が見ている景色、読んでいる文字、触っているレバーの位置を、正確に言葉で伝えなければなりません。「青い線が3本、波が低い」「左側の騎士のカーテンは黄色」といった具体的な描写が命です。曖昧な表現は即詰みにつながります。
グラフィックは美しい雪景色と荘厳な城の対比が印象的で、BGMと環境音が緊張感を高めます。ストーリーは徐々に明かされる過去の探検隊の悲劇と、城に潜む呪いの真相。単なる「脱出」ではなく、「二人でどう向き合うか」がテーマとして浮かび上がります。
対応プラットフォームはPC(Steam)、PlayStation、Xboxなど。クロスプラットフォームは制限がある場合があるので、事前に確認を。実績(トロフィー)は22個程度で、ルート分岐があるため全達成には最低1.5周前後必要です。チャプター選択が可能なので、後から特定の部分をやり直せるのは親切設計です。
プレイ前に知っておきたい準備と心構え
始める前に準備すべきことはシンプルですが重要です。
- 安定したマイクとヘッドセットを用意する。ノイズキャンセリングがあると快適。
- 相手との声の大きさや話し方を事前に合わせる。「左」「右」「上」「下」などの方向を、必ず自分の視点基準で統一する。
- メモを取る習慣をつける。紙やデジタルメモで、記号や色の組み合わせを書き留めると後半が楽になる。
- 焦らないこと。時間制限のあるパズルもあるが、ほとんどはじっくり観察すれば解ける。
コミュニケーションのコツは「具体的に、順序立てて、確認しながら」。 「赤いレバーを引いて」ではなく「右側の壁にある、縦に並んだ3本のレバーのうち、一番下の赤いものを下に引いて。引いたら教えて」。相手が行動したら「OK、次は…」と確認する。このリズムができるようになると、難易度が体感で下がります。
シリーズ初心者でも問題ありませんが、『We Were Here』や『Too』をプレイ済みだと、雰囲気や基本的な協力の感覚が掴みやすいです。
チャプターごとの攻略ポイント
ゲームはおおむね10チャプター前後で構成されています。ここでは主要なパズルの流れと、詰まりやすいポイントを解説します。完全な答えだけを並べるのではなく、考え方のヒントを中心にします。
第1章:小屋と信号、マップ、スノーモービル
南極の小屋で目を覚まします。まずは部屋を出てパートナーと合流。最初の課題は5つのバルブ(バルブ)を集めて、対応するドアを開けること。バルブには中央に異なる模様(四角、十字、三角など)があり、ドアの模様と一致させます。
位置の目安:
- 開始部屋近くやラジオ室
- 上階の信号送信機がある部屋
- 屋外の小屋(複数)
すべて開けたら屋根に上がり、信号合わせ。一人が屋根、一人が屋内の送信機を操作。屋根側は周波数を変えて色の違う波を出し、その形(高さ・幅)を言葉で伝えます。屋内側は上下左右のボタンで波を再現。音楽の波を3回、最後に音声の波を合わせて完了。ここで聞こえる座標情報が次のヒントになります。
続いて大きな地図の前で、聞こえた座標(Charlie 753、Beta 754など)を使ってスライダーを操作。二人でレバーを動かし、地図上の目標地点を正確にマークします。間違えるとリセットされるので慎重に。
最後にガレージの燃料タンク。数字のレバーを組み合わせてゲージを6に合わせます。屋外と屋内で役割分担し、加減算で調整。例として屋外で7を両方、屋内で8を引く組み合わせなどが有効です。スノーモービルに乗って次へ。
この章はチュートリアル的。言葉の精度を磨く時間だと割り切りましょう。
第2章:廃鉱山のエレベーター
木製のエレベーターが左右に連動する巨大な鉱山施設。片方が上がれば反対側が下がる仕組みです。ダイヤモンド、ダイナマイト、ツルハシ、恐竜の頭蓋骨、トロッコなどのマークで区別されます。
基本手順の考え方:
- まずダイヤモンドで仕組みを確認。
- 片方がダイナマイトに乗り、もう片方が対応するエレベーターを操作して高さを合わせる。
- 屋根を歩いて次のエレベーターへ移動しながら、相手の位置を調整。
- 最終的に二人で洞窟の通路に入り、レバーを同時に引いてゲートを開ける。
「今自分は何階にいる」「屋根を渡って次のマークに行く」を細かく伝えるのが鍵。視覚的に複雑なため、画面共有は禁止されている世界観を守りつつ、言葉だけで完結させましょう。
第3章:氷の洞窟とカラーレバー
色分けされたレバーとゲートが複雑に絡む洞窟。赤・青・黄などのレバーを引くと対応するゲートが開閉します。タイミングと順序が重要で、片方が通路に入っている間に相手がレバーを操作して閉じたり開いたりします。
基本の流れは、片方を左の通路に入れ、赤レバーで閉じ、青レバーを操作してプラットフォームを回転させる、という協力作業の連続。反時計回りに回転させながら徐々に奥へ進みます。焦って同時に動くと詰まるので、必ず「今動くよ」「止めて」と声をかけ合いましょう。
第4章:霧の渓谷と星象橋
深い谷を渡るための橋パズル。一人が洞窟内の星象盤(シンボルを並べる装置)を操作し、もう一人が実際に橋の上を歩きます。
シンボルの順序は星→太陽→月→土星(木星)→三星→宇宙など。途中で橋が分岐するので、左側に進んで待機し、盤側が順序を組み直してから右ルート(流星→双球→月→太陽など)で渡りきります。間違ったシンボルを動かすと橋が崩落するので、一歩ずつ確認を。
第5章以降:城内での分岐と高度なパズル
ここから本格的に二人のルートが分かれます。城の塔側と大聖堂側など、異なる視点で同じ目標を達成します。
- 要素とチェス盤パズル:一方が元素の球体を配置し、もう一方が線で繋ぐ。ポケモンの相性のような「何が何に勝つか」のルールをポスターや本から読み取り、座標を伝え合います。
- テスラリアクターやヒューズ:時間制限あり。色の順序を正確に伝え、カプセルを差し込む。
- パイプと炎の色合わせ:緑・オレンジ・紫の炎を作るために、レバーのオンオフとパイプの配置を調整。記号でパイプの形を伝え合う。
- 噴水の回転階段:水が徐々に満ちる中、天井のシンボルに合わせて階段を回転させる。ギアを赤に触れないよう繋ぐ。
- 毒薬作り:温室で種子を植え、正しい液体で育て、レシピ通りに調合して人食い植物を倒す。トロッコで材料をやり取り。
- 本集めと配置:6冊の本を隠し場所から見つけ、肖像画のヒント通りに並べる。
- 錬金術の魂石:略語と画像を解読し、合成・分離装置を使って石を完成させる。
- 最終章の騎士と選択:カーテンの色やレバー、武器と盾の組み合わせを合わせる。最後に「自分を犠牲にするか、相手を犠牲にするか」の選択が待っています。
後半は情報量が一気に増えます。メモを取り、色・記号・順序をリスト化すると効率が上がります。時間制限のあるものは、事前に役割を決めておくと安心です。
コミュニケーションを極める実践的なコツ
成功の8割は「伝え方」にかかっています。
- 方向は常に「自分から見て」「画面の上から見て」と基準を明確に。
- 数字や色は繰り返し確認。「青が2つで合ってる?」「はい、青青」
- 相手が動いている最中は余計な話をしない。集中を妨げない。
- 詰まったら一度リセットして視点を変える。同じ説明を繰り返すより、別の角度から描写する。
- 笑顔を忘れない。ミスしても「ごめん、もう一回」で済む関係が一番強い。
友人やカップル、兄弟姉妹で遊ぶと、普段の会話の癖が如実に出て面白いです。初対面の人とランダムマッチするより、信頼できる相手とやるのがおすすめ。
エンディングと実績について
エンディングは最終選択で分岐します。自分を犠牲にして相手を生かすか、その逆か。両方見るには最終チャプターをやり直す必要があります。ストーリーの余韻が強く、プレイ後に「あの選択は正しかったのか」と語り合う人も多いです。
実績はチャプタークリア系と、特定ルート専用のものがあります。第5章以降で道が分かれるため、一度クリアした後に役割を入れ替えて再プレイすると全達成しやすいです。チャプター選択機能を活用しましょう。難易度自体はそこまで高くなく、5時間前後でプラチナを狙える人もいます。
よくある質問(FAQ)
Q. 一人で遊べますか? A. いいえ。必ず二人必要です。マイクも必須です。
Q. クリア時間はどのくらい? A. メインストーリーで6〜7時間前後。全実績だと8〜10時間程度。慣れた人は短縮可能です。
Q. 難易度は高いですか? A. 序盤は優しく、中盤から情報量と精密さが増します。コミュニケーションが取れればクリア可能です。
Q. シリーズの他の作品との関係は? A. 世界観は共通していますが、単独で楽しめます。前作を知っているとジェスターの存在などがより深みを増します。
Q. 詰まったらどうする? A. 一度休憩して頭を冷やす。またはこの記事の該当チャプターを読み直す。動画実況を見るのも有効ですが、自分たちで解く達成感を優先するのがおすすめです。
まとめ:二人でしか味わえない「理解」の体験
『We Were Here Together』は、ただのゲームではありません。画面の向こうにいる相手の視点を想像し、言葉を尽くして世界を共有する行為そのものが、プレイの本質です。南極の厳しい環境と城の不気味さが、二人の絆を試す舞台装置として機能しています。
最初はぎこちなかった説明が、後半になるにつれてスムーズになっていく過程こそが、このゲームの最大の報酬です。クリアした後も「あのときこう伝えればよかった」「次はもっと上手くやろう」と振り返りたくなる。そんな余韻が残る作品です。
パートナーを誘って、無線の向こう側から声をかけてみてください。 「準備できた? じゃあ、始めようか。」
その一言から、二人だけの冒険が始まります。