ゲートが開く瞬間の緊張。馬群の圧力。コーナーで視界が一気に狭まる感覚。直線で鞭を入れたときの馬の反応――。
2026年7月16日にPS5とSteamで発売された『Full Stride(フルストライド)』は、ただの競馬ゲームではありません。プレイヤーが一人のジョッキーとなり、馬上の視点からレースをコントロールする、極めて純粋な「騎手体験」に特化した作品です。開発は日本のインディースタジオ・Blue Bullet。価格は4,980円と手頃ながら、G1ジョッキーシリーズ以来となる本格ジョッキーレーシングとして、競馬ファンとゲーマー双方から大きな注目を集めています。
発売からわずか数日が経過した現時点(2026年7月19日時点)で、公式からレース中の基本操作が詳細に公開され、ゲーム内オプションにもコントローラー操作説明とレースガイドが追加されました。本稿では、PS5のDualSenseコントローラーを前提に、操作方法を徹底解説。さらにレースフェーズごとの立ち回り、鞭の使い分け、よくある失敗と対策まで、実際にプレイするプレイヤーがすぐ役立てられる内容をまとめます。
『フルストライド』とはどんなゲームか
本作は育成要素をほとんど排した「騎乗操作とレース戦術特化型」のジョッキーレーシングゲームです。プレイヤーはジョッキーとして厩舎を訪れ、馬の状態(スピード、スタミナ、スプリント能力、コーナリング、馬場適性、気性など)を確認し、騎乗交渉を行います。レース本番では一人称に近い「Jockey Cam」を中心に、複数のカメラ視点で馬群の中を駆け抜けます。
ただ速く走れば勝てるわけではありません。馬の脚質(逃げ・先行・差し・追い込み)、距離適性、残りのスタミナとスプリントゲージを見極めながら、スタート、位置取り、ペース配分、仕掛けのタイミング、鞭捌きを自分で判断します。オンラインでは最大4人まで同じレースに参加可能で、他プレイヤーとの位置取りや仕掛けどころの駆け引きが緊張感を高めます。
エディット機能では装具(頭絡・ハミ・シャドーロール・胸がいなど)やタテガミまで細かく調整でき、フォトモードで勝利の瞬間を残せます。PS5版はDualSenseの振動機能に対応しており、ギャロップのリズムや加速時の躍動感、馬同士の接触までコントローラー越しに感じられるのが大きな魅力です。

PS5版基本操作一覧(DualSense)
公式が公開したレース中操作は以下の通りです(v1.00.1.007アップデートでゲーム内オプションにも追加済み)。青文字で示された操作はAIモード中でも使用可能です。
基本移動・加速減速
- 左スティック:左右移動操作(進路調整)
- 左スティック上+加速:強加速(連打)
- 左スティック下+減速:強減速(長押し)
- △ボタン:加速&スタート(連打可能)
- ×ボタン:減速(長押し)
鞭関連
- L2:通常鞭
- R2:見せ鞭
- □/○:肩鞭(左右)
- 方向キー左右:鞭の持ち替え(左右)
カメラ・その他
- L1:カメラ切替
- 右スティック:カメラ操作
- 右スティック押し込み:レース中UIのOn/Off
- 方向キー下+任意ボタン:ガッツポーズ
- オプションボタン:メニュー
スタートボタンは△(連打でも反応)。タイミングを合わせるのが難しい場合は連打で対応可能です。キーボード操作は非対応で、公式もゲームパッド推奨を明言しています。
レースフェーズ別の操作と立ち回り(公式ガイド準拠)
公式が公開したレース中の基本指針を、実際の操作と結びつけて解説します。
ゲートイン〜スタート ゲートが開くタイミングに合わせて△を押します。逃げ馬・先行馬では特に良いスタートが重要。連打でもスタート可能ですが、理想はゲート開きに合わせた一発入力です。ここで出遅れると序盤の位置取りで大きく不利になります。
序盤(ポジション取り)0〜400m 左右移動で進路を調整し、加速と減速を使って脚質に合ったポジションを確保します。逃げ・先行馬ならここでスプリントを2〜4回消費しても問題ありません。スプリントを使いすぎた場合は、ポジションを取った後にしっかり減速してリカバリーします。左スティックで細かく進路を取り、内ラチを死守するか外に出すかを早めに決断しましょう。
道中(中盤)400m〜残り600m 馬のリズムを保ちながら折り合いをつけます。スピードを可能な限り緑色のゲージ内に収め、スタミナを温存するのが基本。スプリントゲージは走行距離に応じて回復するため、勝負どころまで温存するのがセオリーです。前に馬を置いたり馬群の中に入ったりするとスプリントゲージの回復が早くなります(スプリントゲージ点滅時)。インコースを取れなかった場合は積極的に前に馬を置いて回復を狙いましょう。
勝負どころ 残り600〜400m スタミナとスプリントの残量を確認しながら仕掛けのタイミングを待ちます。スタミナが尽きてもスプリントが残っていればエネルギーを補えるため、仕掛けを遅らせる判断も有効です。ここで早仕掛けしてしまうと直線でバテやすくなります。
直線(追い比べ)残り400m〜ゴール 通常鞭を使ってモチベーションを1.0まで上げ、最高速度へ加速させます。モチベーションが低下すると最高速度も落ちるため、通常鞭や見せ鞭で1.0を維持します。通常鞭は5回まで使用可能。スプリント消費中は使用回数に応じて最高速度が上昇し、スタミナとスプリントが尽きた後に使うとバテによる減速を軽減できます。脚質や残り距離、プレイスタイルに合わせて自分なりの鞭の使い方を見つけるのが上達の鍵です。
鞭の種類と実践的な使い分け
- 通常鞭(L2):モチベーションを上げ、最高速度へ繋げる基本の鞭。5回制限があるため、直線で計画的に使う。
- 見せ鞭(R2):モチベーション維持に有効。通常鞭と組み合わせて使う。
- 肩鞭(□/○):左右の持ち替えと合わせて、状況に応じた反応を引き出す。
鞭を入れるタイミングが早すぎるとスタミナを浪費し、遅すぎると届きません。特に差し・追い込み馬では、最終コーナーから直線にかけて「溜めてから」が重要になります。
DualSenseの振動を活かした騎乗感
PS5版の大きな強みはDualSenseの振動です。ギャロップのリズム、加速時の躍動、馬同士の接触、直線での追い比べの熱量が手に伝わってきます。振動を意識しながらプレイすると、画面上の数値だけでなく「馬の状態」を体感で把握しやすくなります。特に道中の折り合いを取るときや、スタミナが残り少なくなったときの微妙な変化を感じ取りやすくなるので、振動強度は初期設定のままか少し強めにしておくのを推奨します。
初心者が最初に意識すべきポイント
- 最初は逃げ・先行のわかりやすい馬から始める。位置取りとペース感覚を体で覚える。
- スピードゲージを緑の範囲に収める練習を徹底する。無理な加速は後半の失速に直結する。
- スプリントは勝負どころまで温存する習慣をつける。序盤に使いすぎない。
- カメラを切り替えながら全体の展開を把握する。Jockey Camだけに固執せず、状況に応じて視点を変える。
- レース後のリプレイとフォトモードで自分の騎乗を振り返る。特に仕掛けのタイミングを確認すると上達が早い。
よくある失敗と対策
- スタートで出遅れる:連打で対応しつつ、ゲート開きのリズムを覚える。
- 道中でペースを上げすぎる:緑ゲージを意識し、左スティック下+×で強減速を使いこなす。
- 直線で鞭を入れすぎてバテる:通常鞭の残り回数を常に確認し、5回を計画的に配分する。
- 位置取りで外を回りすぎる:序盤の進路取りを早めに決断し、内を死守する意識を持つ。
- 他馬との接触でバランスを崩す:左右移動を細かく調整し、馬群の圧力を避ける。
最新アップデートと開発者からの情報(2026年7月19日時点)
発売日当日のv1.00.1.007アップデートで、ゲーム内オプションにコントローラー操作説明とレースガイドテキストが追加され、ゲーム終了ボタンも実装されました。公式Xでは逃げ馬の騎乗参考動画も公開されており、京都競馬場の坂の影響で道中大きく減速する様子が解説されています。開発者は引き続きフィードバックを集め、細かな改善を続けている模様です。
オンライン対戦を楽しむ場合はPlayStation Plusが必要です。
FAQ
Q. キーボード操作はできますか? A. 現時点では非対応です。ゲームパッド(DualSense推奨)でのプレイをお願いします。
Q. AIに任せられますか? A. 「Rookie Reins」などのAI支援機能が用意されており、慣れるまではAI騎乗で流れを学ぶのも有効です。
Q. 史実馬は登場しますか? A. トレイラーやプレイ映像からイクイノックス、エフフォーリア、パンサラッサ、タイトルホルダーなど複数の史実馬が確認されています。エディット機能でさらにカスタマイズ可能です。
Q. 酔いは大丈夫ですか? A. 一人称視点が強いため、人によっては酔いやすい可能性があります。カメラ切り替えやUI表示を調整しながら様子を見てください。
Q. PS5版とSteam版の違いは? A. 操作感ではDualSense振動がPS5の大きな利点。価格は同額で、オンラインはPS Plusが必要になる点が主な違いです。
まとめ――本物のジョッキーになった気分を味わうために
『フルストライド』は、競馬ゲームの新しい可能性を切り開いた作品です。ただボタンを押すだけのレースではなく、馬の状態を読み、展開を予測し、自分の判断で勝負を決める。その過程そのものが醍醐味になっています。
PS5のDualSenseを握り、振動を感じながら馬群の中を進む感覚は、他の競馬ゲームでは味わえない没入感があります。最初は操作に戸惑うかもしれませんが、公式が公開したフェーズ別指針を意識しながら何度もレースを重ねるうちに、自然と「騎手としての感覚」が身についていくはずです。
発売直後の今こそ、操作をしっかり覚え、自分なりの騎乗スタイルを見つける絶好のタイミングです。厩舎で馬と向き合い、ゲートを待ち、直線で全力を出し切る――その一連の流れを、ぜひ自分の手で体感してください。
あなたも今日から、本物のジョッキーの一人です。G1勝利を目指して、フルストライドで駆け抜けましょう。